「猿若祭 二月大歌舞伎」ー夜の部ー [令和6年 (2024)]
「猿若祭 二月大歌舞伎」ー夜の部ー
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いろいろ予定が立て込んでいたから、夜の部の歌舞伎をキャンセルしようかと迷った。その時ある人の顔が浮かんだ。いつもクラス仲間とじじいに会いに来てくれる人でもあった。気にはしていたのだが、彼女が埼玉に住んでいたものだから、夜の歌舞伎に誘ってもとても無理だろうと勝手に決めつけていた。それでも、ものは試しだと歌舞伎に誘ってみた。
断りのメッセージを覚悟していたのに、予想に反して「ぜひ歌舞伎を観たい」と返信があった。こうなると幾つかの予定をキャンセルして、遠距離の紀公代さんを初歌舞伎に誘うことにした。建て替えた歌舞伎座は初めてだからと、待ち合わせ時間より早くに木挽町広場に来て、店々を見て回ったと話していた。歌舞伎座に入ると、ロビーに多くの女性が並んでいた。じじいは「ごめんなさい」と並ぶ人をかき分けるようにして振り返った。なんと、その長い列は亡き十八世勘三郎丈の十三回忌の遺影に合掌する人の列であった。
今夜の出し物は、中村屋ゆかりの舞踊劇「猿若江戸の初櫓」と、歌舞伎三代名作の中の三段目「義経千本桜・すし屋」と、中村屋の名作舞踊「連獅子」であった。またまたじじいは卑怯にも、帰りの車中で書いた紀公代さんの「歌舞伎感想譚」を無断拝借しようとたくらんだ。なんでも彼女のお婆さんは、日本橋界隈で生まれて滅法歌舞伎が好きで、歌舞伎も観に出かけるしテレビの歌舞伎中継も欠かさず観て、彼女も歌舞伎座に誘うほどの歌舞伎ファンであったという。
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歌舞伎は、本当に久しぶりでしたので、イヤホンの力を借りて、どの演目も楽しませていただきました!
猿若の勘太郎は、立派に演じていました。
天国のおじいちゃんも喜んでいた事でしょう!
義経千本桜のラストのどんでん返しの人情話は、芝翫さん、思わず泣きそうな出来映えでした。
連獅子の親子競演、見応えありました!
長三郎も立派に演じ切りましたね。
これも涙出そうでした。
良い歌舞伎を楽しく観劇させていただきありがとうございました!感謝、感謝です。
遠い昔のこどもの頃の祖母や父母の事まで、思い出しました!ありがとうございました。
先生、元気で長生きしてください。
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ひと時 夢のような歌舞伎の世界から帰宅しました。
明君が浦和駅まで、迎えに来てくれました。
いつもの生活に戻ります。
夢のような歌舞伎観劇、ありがとうございました。
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新橋駅で彼女は浦和方面に、じじいは藤沢にと手をふりながら別れを惜しんだ時に、大きな伊勢丹の袋を手渡された。彼女は「先生が食事をつくっていると聞いたもんですから、温めればすぐに食べられるような物を用意しました」という。彼女もつい最近までご両親の介護に明け暮れていたからの心配りだった。図々しいけれども彼女の思い遣りがじじいには嬉しくて、有難くいただくことにした。家に帰り袋の中身を取り出すと、出て来るは出て来るはどれもが「主夫の助かるおかずオカズの山」だった。
2024-02-22 09:09
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