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「50数年の絆」 [令和6年 (2024)]



 「50数年の絆」
 
        令和6年2月18日(日)
   
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  • とある学園に転職して初めて担任になったのは、じじいの30歳の昭和46年の春だった。ある大先輩教師が「その学校に勤務して、初めて持った担任生徒とは、その付き合いが生涯切れないもんだ!!」と聞いたことがあった。その事を、なるほどと83歳になって気づかされた。

    今年になって2度目に顔を見せてくれたのは、好恭と卓郎だった。この連中と会って楽しいのは、50数年前の話を、まるで昨日の出来事のようにリアルに話して聞かせてくれることである。それもじじいの知らない様々なエピソードや事件を、身振り手振りで面白おかしく物語ることだ。

    生憎今日は冷たい雨が降っているからと、じじいの身体を気遣ってくれた。そこで前回と同じ駅ビルのレストランに入った。席につくなり、またまた出るは出るは「じじいの知らないやんちゃ話」である。いつもなら、教え子たちにじじいの話を聞いてもらう会が多いのに、ここではすっかりじじいは聞き役である。

    3時間があっという間に過ぎたのに、話に夢中の2人はこんな事あんな事と話が途切れない。好恭が「大勢もいいけど、このくらいの人数がいいね」と言うと、卓郎も「俺たちの仲間もたくさん亡くなったが、先生、長生きしてよ。そしてまだまだ俺たちを怒ってくれなくちゃぁ~」と毎回同じことを言う。

    JR乗り場と小田急線乗り場の真ん中で「じゃぁ~、また4月に会おうね!」と別れた。じじいは「ちょといいかい」と声をかけた。すると好恭が「先生、土産でも持たせようと思っているんだろう。俺たち荷物を持たされるのが嫌なんですよ!!!」と言ってサッとじじいから離れていった。

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