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「歌舞伎復帰」 [令和6年 (2024)]



 「歌舞伎復帰」
 
        令和6年4月16日(火)
   
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  • こう書くと、あたかも長く休んでいた歌舞伎座の公演が再開したのかと誤解されそうだ。いやいや誤解させてごめんなさい。これは数ヶ月間サボっていたじじいの歌舞伎見物の復帰ということで御座んす。

    この日のために、1ヶ月余りも体力回復の鍛錬散歩を続けてきた。それでもなんかあったらとの不安から、東海道線はいつもより1本早い電車に乗った。その電車も嬉しいことに優先席に座れたので、乗換駅の新橋までうとうとすることができた。

    今月四月の出し物は、義理と人情、苦悩と情愛を描く義太夫狂言の名作「双蝶々曲輪日記 引窓」、目出度い七福神が天下泰平を祈念して踊る「七福神」、大阪の事件を元に序幕・二幕目・大詰とたっぷり魅せる義太夫狂言「夏祭浪花鑑」であった。

    いつものように歌舞伎批評は書かないが、今日の歌舞伎座が異様に寒いのには驚いた。以前から「少しエアコンを利かせすぎだ」と思っていた。もしかしたら、これも疫病対策かとも思ってみたが、それをまだ確かめたことはない。それにしても今日は特に寒い。もう厚手のマフラーでもないだろうと薄手のショールにしたことを後悔した。

    そのためでないことは分かっているが、幕間弁当を食べた後になると尻が耐えられないほど痛くなった。足を組んだり伸ばしたり、右や左に尻を振ったりずらしたりしたが、一向によくならない。芝居中に立ち上がるわけにもゆかず我慢我慢していたが、当たり前だが芝居の内容は耳からも目からも入ってこない。この芝居の見所の親子の壮絶な殺し合いの場面も、ただただ辛くて辛くて早く終わってくれと叫びたくなるほどだった。

    ここしばらくは歌舞伎の幕間に、3階の著名作家の絵画を見たり、土産物屋でも冷やかして歩こうと考えた。ようやく芝居が跳ねて東銀座駅まで歩く頃には、なんとあの尻の痛さを忘れていた。じじいは、もしかしたら「これもリハビリの一環なのだろうか」と思い直して、生かされていることに感謝することにした。

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