日々の水遣りは、妻とじじいでお互いが気づいた時に交代でやっている。
このペラルゴニュームは、世界中を混乱に陥れているコロナ禍も、コロナに罹って入院することもできずに亡くなった人のことも、オリンピック開催も危ぶまれていることなんかも知らずに今日も健気に咲いている。
ただただじじいは、自分で彫った「アマビエ」や疫病退散の「元三大師」やタイのお守り「プラクルアン」、そしていま彫り始めている「疱瘡神(じじいが幼いころの戦後の混乱期に母に手を引かれてお参りした)」に疫病退散を祈っている。
コロナが去ったら、この娘たち(ペラルゴニューム)もお嫁に行くだろう。