「今年もありがとう」
「今年もありがとう」
令和3年6月19日(土)
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咲き始めてから1週間は、毎朝スマホ写真に撮ってUPしていた。人間とは飽きっぽくて、やがてちらりと見ただけであの「きれいだ」と思う気持ちも褪せていた。
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「万葉集」で坂上郎女は、
夏の野の繁みに咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものぞ
(夏の野の茂みに咲いている姫百合が誰にも知られないように、相手に知られていない私の恋は苦しく切ないものです)
と詠んでいるが、じじいの姫百合は夏の野でなくて狭いベランダで咲いた。それもじじいのために日々写真に撮られて繁みでひっそりと咲いてもいられなかった。
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一昨日は色あせた花びらが、それでも懸命に最期の力をふり絞って健気に梅雨に濡れていた。そして今日はすべての花びらが散ったので思い切って切り戻した。これはまた来年に美しく咲くために栄養を貯えてもらうためなのである。
※じじいにできることは、切り戻してお礼肥えをするだけである。