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「まだ彫っています」 その1 


      「まだ彫っています」 その1 
           
                         
                                 平成30
年6月6(水)
                               
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  • 暑いからとサボっているわけではありません。今年も湘南台のギャラリーで開催される「心の仏像展」のための作品をコツコツ彫っています。10数年も唱えているのに、まだうろ覚えの「般若心経」をブツブツ言いながら彫ったり、ラジオの文化放送を聞きながら彫ったりと気楽なのです。

    マンションの小さな仏像彫刻室(元々は主婦の家事室だろう)に籠ってコツコツ彫っていると、時折窓から涼しい風が訪れて頑張れと囁いてくれるのです。もう5年後の鎌倉芸術館での「仏像展」は無理にしても、この小さな「心の仏像展」には元気なら出し続けたいと思っています。

    ぼくは数年前から「手で触れられる仏像」を彫っています。その1体目は娘と京都の花見に出かけた時のことでした。二条城から歩いてようやく辿り着いた六角堂の庭には枝垂れ桜がはらはらと散っていました。その花びらの下で微笑んでいたのが羅漢さんたちでした。そして2体目は、焦げ付くような夏の日射しの中に立ち並ぶ高野山壇上伽藍を巡った時でした。木陰に木魚を抱えて居眠りする石の小坊主さんに心も疲れも癒されたのです。迷うことなく彫り上げた石像に「いねむり」と名付けました。

    そして今年は、10日前の奈良旅行でお世話になった南本くんとのご縁に頼ることにしました。というのは、元々吉野川上村にあった南本家の菩提寺玉龍寺は大滝ダムの地滑りで消失したのです。その古寺玉龍寺が、橿原市に移転し(2016年)落慶法要が執り行われたというのです。その玉龍寺に安置されている「女神坐像(鎌倉時代)」を彫ってみたいと思ったのです。

    その女神坐像は「9月の展示会」までお見せできません。でも参考までに、2007年4月に奈良国立博物館で開催された「特別展『神仏習合 -<かみ>と<ほとけ>が降りなす信仰と美ー』」のポスターを紹介します。実はぼくの彫ろうとしている神仏像も、これと同じ「神仏習合」の時代に製作されたものなのです。

    ※神仏習合とは「日本に元来あった神様の信仰である神道と、外国からやってきた仏教の信仰がひとつになった宗教の考え方で、奈良時代に始まったものです」と説明した文章がありました。

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