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「羽衣」を観た。(二月大歌舞伎)  


    「羽衣」を観た。(二月大歌舞伎)     
    令和2年2月9日(日)
                               
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  • 今月は十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善興行ということなので、歌舞伎座大間に設けてある祭壇にじじいも手を合わせて、1枚写真を撮らせていただいた。

    「玉三郎の『羽衣』が観たい」と言った妻だったが「夜の部は帰りの電車が辛い」とこぼしていた。そして「わたしが行けないから、踊りの花柳〇礼乃先生をお連れしてくれないかしら」と切り出された。前々から知ってはいるが、まさか妻から〇礼乃先生を歌舞伎にお誘いするなんてことに少々戸惑いを覚えた。

    この〇礼乃先生は、新橋で樋口一葉「にごりえ」の公演を毎年公演し、新橋演舞場の歌謡ショーも花柳〇礼乃社中として出演し、また藤沢宿遊行の盆の振付を担当するなどの活躍を続けている人である。でもじじいは、いつものような図々しさで幕間のお喋りに興じていた。

    さて今夜の幕開けは、追善狂言の「八陣守護城」であった。ここで佐藤正清役を演じたのは片岡家長男五代目我當であった。次は妻が観たいと言っていた「羽衣」であった。先ず登場したのは漁師伯竜を演ずる勘九郎だったが、これはやがて「七之助演ずる天女と兄弟羽衣が観られるだろう」とじじいは考えながら、その幻想的な舞台に惹き込まれていった。

    三幕目はお馴染み菊五郎の「人情噺文七元結」であった。こんな人がいるもんかと思わせながら、やがて長兵衛の江戸っ子ぶりと人情噺に納得させられていた。今夜の切りの「道行故郷の初雪」では、十三世仁左衛門の次男片岡秀太郎が梅川を演じていたが。これで昼の部の三男片岡仁左衛門の3人兄弟揃っての追善興行が跳ねた。

    これは蛇足だが、じじいは清元節の七代目延寿太夫が好きである。あの独特な高音が耳に響くと、なにかに取りつかれたように舞踊を観ている目が、いつの間にか延寿太夫の清元節の方に顔が向いてしまうのである。

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