「麗華のフェルト展」
「麗華のフェルト展」
令和3年2月19日(金)
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じじいのマンションまで麗華夫妻が車で迎えに来てくれた。会うのも久しぶりだからあれこれ話している内に、会場のアトリエ・キカ近くの大塔宮鎌倉宮前で車から降りた。
なんでも今回のフェルト展では「袋状フェルトのいくつかの手法の比較を楽しみながらの彫刻的フェルトのオブジェ『モフモフ・フワフワ』満載のフリースフェルトをいろいろな毛質を使って作り比べてみました」がテーマだという。
作家から直接フェルト作品の一つ一つの解説を受けるが、なるほどと思いながらもじじいには麗華の作品を理解できないもどかしさがあった。せめてじじいは「今回は鎌倉八幡宮に因んだハトの作品が多いね」と曖昧な質問するのが精一杯だった。
その時折よく中年の女性が訪れて、麗華と作品の出来るまでのプロセスや技術面についての意見交換が延々とつづいた。じじいはいいとこ幸いと、アトリエに併設されている喫茶コーナーでご主人の写真家純くんとお喋りしていた。
美味しいケーキと紅茶を飲み終えても、麗華は次々に訪れるお客さんへの対応と対話が尽きないでいる。じじいは久しぶりのドライブと人いきれとお喋りで疲労感を覚えた。そろそろ帰ると言い出したじじいだが、作品のいくつかを写真を撮らせてもらって会場を後にした。
なんとじじいが、会場を後にしようとするのを夫妻が追いかけるように「先生、主人がお送りします」という親切に甘えることにした。それというのも、純くんの「鎌倉山コースで帰りましょう」とハンドルを握っている横顔に高校時代の面影を見つけたような気がしたからであろうか。