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「六月大歌舞伎」



  「六月大歌舞伎」
 
     令和5年6月11(日) 

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  • このところ歌舞伎界もいろいろあった。そりゃ浮世のことだもの、いろいろあってあたりめぇだよ。こんな世捨て人のじじいだって生きてりゃぁいろんなことにでくわすぜぇ。そん中のちいせぇことだが、じじいの古い友人から御蔭地蔵の修理を頼まれた。その地蔵は指が折れただけのことだったので、数日で修理ができた。

    じじいは六月大歌舞伎に行く日に、その友人に木挽町広場に来るようにお願いした。そこで修理の終えた地蔵を手渡すことができたら、こういうのを一石二鳥とでもいうんだろうか。ところがなんと、その日にお誘いした人が「のっぴきならない事情」があって歌舞伎に来られなくなった。そこで急遽、その地蔵を渡すべき古い友人を歌舞伎を誘ったのであった。

    今月の昼の部の幕開けは、近松門左衛門作「傾城反魂香」だった。この「土佐将監閑居」は何度か観ている。だが、今回の興味は中車(絵師の又平)と團子(土佐将監)の親子共演であった。それに前回は観ることのなかった「浮世又平住家」も同時上演されるというから楽しみであった。

    つづく河竹黙阿弥作「児雷也」と、江戸の四季を綴る清元の舞踊「扇獅子」は、開幕劇の「傾城反魂香」とはがらりと変わった出し物だったから、誘った古い友人も「舞台の美しさ演技に感激の拍手」を惜しまなかった。このところつづいていたじじいの耳煩いも、花粉の季節を終えたからか、やや快方に向かっていた。このところ歌舞伎界もいろいろあって、じじいの私生活も小さなことだがいろいろあった。

    ※幕間に古い友人が「老いてきたことで生活や精神面でいろいろ支障がある」とか、「そろそろ断捨離を始めているが、いっこうに捗らない」とか、「主人の七回忌を済ませるまでは生きていたいがどうかなぁ~。それも気になるし財産を息子たちに委譲したいと思ったが、そろを猛烈に反対する人もいる」などなどと語っていた。じじいも同じような悩みを抱えているが、せめて死後に残された者に迷惑にならないようにしたいものである。

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