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幸四郎の守山辰次(11月大歌舞伎)

 
    幸四郎の守山辰次(11月大歌舞伎) 
   令和元年11月14日(木)                               
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  • 過日の青葉組クラス会で〇菜里のお母さんに大変お世話になりました。そのお礼も兼ねて娘英子さんを歌舞伎にお誘いした。

    今月の左團次丈は「梅雨小袖昔八丈 髪結新三」で、長屋家主の長兵衛役を演じていた。いつからか記憶にないが、この左團次が登場するとなぜか兄弟に会ったような気分になる。なぜ好きかと自分に問うてみると、あのしぶい台詞回しにもあるが、彼がじじいと同じ年の昭和15年(1940)生まれという親近感にあるらしい。この話はまた書かせてもらうことにして、昨夜の芝居のじじいの見どころとしては「研辰の討たれ」であろう。

    ぼくも初めて観た出し物であった。これは「舌先三寸で世を渡る、幸四郎演じる守山辰次は、研ぎ師から侍にとり立てられたばかりにも関わらず、逆恨みした家老を騙し討ちにして追われる身となります。何がなんでも生き延びようと、必死で逃げ回る辰次の姿はどこか愛嬌があり(歌舞伎美人)」という筋書きの芝居である。

    幕が上がった舞台には大勢の侍たちが居並んで、その真ん中でしゃべくり回す辰次にじじいは思わず「野田版の芝居だろうか」と勘違いした。ところが観ている内に、どうにも笑いが堪え切れずに思わず吹き出していた。会場も爆笑だった。

    これは木村錦花作の仇討ち物である。その仇討ち物なのに、爆笑に次ぐ爆笑という筋立ては「大正時代の戯作者の作風だからなのだろうか」と不思議な気分だった。これなら「野田版 研辰の討たれ」も生まれるべくして生まれたのだろうと納得した。

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